【要約】
BTFコンサルティングがファシリテーターとして会議に入らせていただくと、悩みや課題は改善されていく。なぜ改善されていくのか、どのように改善されていくのかを説明する。
【本文】
別のブログで「会議の悩み・課題と悪影響」を書きました。
このブログ投稿では、「BTFコンサルティングが協働させていただくと、会議はどう変わるのか」について書きたいと思います。
「会議の悩み・課題と悪影響」の時と同じく、下記の観点からみてみます。
- 考える・感じる:会議について何を考えているのか?どう感じているのか?
今回は「考える」と「感じる」をまとめてみてみます。 - 見る:会議中に何を見ているのか?
- 聞く:会議中に何を聞いているのか?
- 言う・行動する:会議中に何を発言するのか?何をするのか?
- 苦痛:会議に参加することについてどんな苦痛があるのか?
- 獲得:会議に参加すると何が獲得できるのか?
協働させていただいた後
下の共感マップはBTFコンサルティングと協働させていただいた後は、どうなるのか?どうなることを目標として、BTFコンサルティングはお客様と協働させていただくのか、ということを表しています。
考える・感じる
- 忙しいけど会議に出て積極的に参加しよう (自分は役立っているから)
BTFコンサルティングはファシリテーターとして、会議室を発言しやすい・発言が否定されない安心安全な場にします。
そのためには、参加者の方々に守っていただきたいグラウンドルールがあります。このグラウンドルールは参加者の方々の納得をいただいて運用するものです。BTFコンサルティングは、参加者の方々を対象とした「ファシリテートされた会議やワークショップにご参加いただくために」という研修を用意しております。この研修では、ファシリテーターが入った会議はどんなものか、を体験していただきます。 - 目的・目標が定められた会議で議論するのが楽しくなってきた
会社の会議は、「何の目的のために、この会議室にいる人たちが集まっていて、会議終了時にどこに到達したいのかという目標」を定めることが可能な場合が多い筈です。
目的・目標が事前に共有され、参加者の納得感を得られるものであり、さらに会議の冒頭で今一度確認され、発言しやすい・発言が否定されない安心安全な場であったら、どんな議論になるでしょうか?
1回で変わるとは思いません。何回か続けると変わっていきます。 - 参加しやすい雰囲気
上で書いたことと被りますが、会議の雰囲気が変わると、会議そのものが変わってきます。たかが会議なのかもしれませんが、会議が変わることで人・組織・会社が変わって行くことが多いです。 - リモートからの参加でもF2Fでいるみたい
F2FはFace to Faceの略で「対面で」という意味です。最近F2Fという表現を日本でもよく目にするようになりました。
テクノロジーが進化してますので、自宅やカフェからでもPCやタブレットやスマホを利用して会議に参加することが可能になりました。ただ、リモートから参加する方は勿論、会議室から参加する方も注意することがあります。
なお、カフェの場合は機密情報を話していると周りに聞こえてしまいますので、クルマの中から参加するとか場所の工夫が必要になります - 目標に到達するまでのプロセスが共有されていて良い
ファシリテーターが入る会議は、「何の目的のために、この会議室にいる人たちが集まっていて、会議終了時にどこに到達したいのかという目標」が納得・共有されていることは勿論、さらに、そこに到達するために「どのように目標に到達するのか」「どうやって会議の時間を使うのか」というプロセスを共有してから会議を始めます。
もし時間内に到達するのが無理そうな場合は、会議の終了時刻までに、次回は誰を集めてどんなプロセスで進めるのかを合意して会議を終了します。 - 外人との会議の抵抗が少なくなってきた
会議で議論される内容そのものはお客様のものですし、外人との議論をするのはお客様の責任です。BTFコンサルティングは通訳・翻訳業はいたしません。BTFコンサルティングは「何故かうまく通じないなぁ」「何故わかってくれないんだろう」という言葉以外の壁を取り除くための支援・促進をさせていただきます。通訳・翻訳はいたしませんが、議論が円滑に進むための言い回しですとか、重要と思われるポイントでの確認ですとか、1つ1つ合意を積み重ねていくための支援・促進はさせていただきます。
見る
- 議論が見える (ファシリテーション・グラフィック)
ファシリテーション・グラフィックは、議論を見える化する技法です。ここでは、ファシリテーション・グラフィックの親ともいうべきDavid Sibbetが彼の本Visual Meetingの冒頭に書いている「クリエイティブで革新的な会議とは」から引用させていただきます。「会議をよりよく進める方法があったらいいな」と思いませんか?生産的であるだけでなく、そのプロセスにもワクワクする。そんな会議になったら...
しかし実際の職場の会議では、メンバーに「もっとアイデアを出せ」と、ただただプレッシャーをかけてしまっていないでしょうか?
そのような会議の課題は万国共通であり、これから紹介する「ビジュアル・ミーティング」ー私が38年間にわたって世界中で実践してきた生産的でワクワクするような会議ーのノウハウが課題解決に役立ちます。
私がこの本を書く理由はそれだけではありません。
人と人とのコミュニケーションが希薄になった現代社会では、お互いのつながりや思いやりが少なくなったために生じる事件や事故が急増しています。職場や学校には「心の悩み」を抱える人が増えています。一方で、組織のスリム化や予算削減が加速し、人と人が対話し、協力して何かを成し遂げる機会が激減しています。
私は、この状況を危惧すると同時に思うのです。私たちは、複雑で激しい経済や環境の変化に、もはや対応できなくなってきているのかもしれないと...
「ビジュアル・ミーティング」は、会議の課題だけではなく、現在の社会が抱える問題に対する直接的な答えになると信じています。今、本当の意味でコミュニケーションのあり方が問われているのです。
(中略)
私たちは皆、一人の力よりもチームの力のほうがはるかに大きいことを知っており、ビジュアル・ミーティングで用いるツールや手法は創造的な成果を導き出すことをサポートしてくれます。人と人を結びつけ、チーム力を拡大してくれるのです。BTFコンサルティングは、ファシリテーション・グラフィックを用い、議論を見える化することで、会議を変えるお手伝いをさせていただきます。
- みんなが同じ画面・紙を見ている (One Meeting)
ファシリテーション・グラフィックでは、議論を模造紙(フィリップ・チャートと言っている会社もあります)に書いていきます。矢印や囲い線やイラストなども使うので、描いていくと言ったほうが合っているかもしれません。この紙を全員から見える壁に貼ります。参加者はこの紙を見ながら議論をしていきます。BTFコンサルティングでは、この紙に議論を描いていく役割を担わせていただきます。勿論、参加者の方々の合意を得ながら。
リモート参加の方がいらっしゃる場合は、PCの画面共有ツールを使って、PCやタブレット・スマホ経由で参加していただく形を提案させていただきます。 - 内職している人はいない (内職できるような場ではない)
共通の紙を見ながらの議論になりますので、それだけで内職はしずらい雰囲気です。
さらにファシリテーターが議論をプロセスさせていただくことで、全員から意見・アイデアを引き出していきますので、もっと内職はしずらいです。ドッジボール中にイラストを書くなんて感じの行為はほぼ無理です。
聞く
- 当事者意識を持った積極的かつ闊達な議論
ファシリテーターは、参加者の方々と協働して、否定されない安心安全な場を作り出し、前向きな話し合いを促し、意見・アイデアを紡ぎ合わせていきます。
1回目から、いきなり変化することは無理かもしれませんが、何回かそう言った場・雰囲気での話し合いをしていただくことによって、当事者意識を持った積極的かつ闊達な議論をされるように変わっていきます。 - 人を攻撃するような発言やディベート的な発言は聞かない
ファシリテーターが入ることによって、こういった発言はなくなっていきます。ディベート大会ではないので。
ただし、意見の対立は歓迎です。対立した意見は、新しいアイデアを創造する可能性があります。意見の対立が合っても、否定されない安心安全な場で、前向きな話し合いを促し、意見・アイデアを紡ぎ合わせていきます。
言う・行動する
- 他の人の発言を傾聴し、当事者意識を持って積極的に発言する (公平性)
否定されない安心安全な場で、前向きな話し合いを促し、意見・アイデアが紡ぎ合わされる場では、よほどのことがない限り、どんな意見も歓迎です。BTFコンサルティングがファシリテーターとして協働させていただく会議では、役職、入社の長い・短い、性別、等々基本的に公平にします。参加者の意見を公平に扱います。
1回目から、いきなり変化することは無理かもしれませんが、何回かそう言った場・雰囲気での話し合いをしていただくことによって、当事者意識を持って積極的に発言していただけるようになるよう、協働・促進させていただきます。 - 積極的にポストイットや模造紙に書いたり共有画面に打ち込んだりする
BTFコンサルティングがファシリテートさせていただく会議では、参加者の方々にポストイットに意見やアイデアを書いていただく場面があります。模造紙に直接書いていただく場合もあります。何回かそういった場を経験していただくと、積極的に書いていただけるようになってきます。また、リモート参加者がいる場合は画面共有になりますので、打ち込んでいただくことになります。 - 基本議事録は会議・ワークショップ終了時点で出来上がっている
ファシリテーション・グラフィックは、模造紙に議論を描いていきますので、基本何枚かの模造紙が議事録になります。文字だけで表すよりも、議論の雰囲気も表現されたものになります。カメラで撮影して、それが議事録になります。また、会議中にTo Doが決まります。このTo DoをRACIというフレームワークを活用して、誰が何をいつまでにやるのかを合意します。進捗をいつ確認するのかも合意します。模造紙(何がどう話し合われたのか)に加えて、誰が何をいつまでにやるのか、いつ進捗確認するのか、を合わせて議事録とします。
英語のYouTube動画で、RACIについてわかりやすく説明しているものがあります。
苦痛
- 以前より疲れる
参加者の方々には議論に集中している時間が長くなりますので、以前より疲れると思います。より長時間となるワークショップの場合は、脳に栄養を補給するための飴など糖分を含んだお菓子を用意します。 - ファシリテーターは準備をする必要がある
当面はBTFコンサルティングがファシリテーターを努めさせていただきます。ファシリテーションが会議に効くことがご理解いただいた後は、お客様の中にファシリテーターを作っていただきます。その方々への研修やOJTでの支援をさせていただきます。
ファシリテーターは毎回会議の準備をする必要があります。1時間の会議のために2〜3時間かかる場合もあります。
獲得
- 以前よりも短時間で合意形成されるようになる (結論が出る)
ファシリテートされた議論は、ファシリテートされていない議論よりも、短時間で合意形成されます。というか、そうなるようにファシリテーターは会議を事前に準備します。
1時間の会議が40分で終わったら (目標に到達したら)、その会議は40分で解散します。 - 以前よりも決定事項が確実に実行される
誰が何をいつまでにやるのか、いつ進捗確認するのか、を合意の上で決定事項とします。
決定されたことが実行されるには、論理性と納得性が必要です。
デール・カーネギーは彼の著書「人を動かす」の中で、「人間は自尊心のかたまりです。人間は他人から言われたことに従いたくないが、自分で思いついたことには喜んで従います。だから、人を動かすには命令してはいけません。自分で思いつかせれば良いのです。」といっています。皆で合意した「やること」を自ら納得していただくことが、とても重要です。 - 会議に参加して自分が成長できる
これは大きい効果です。
何回か参加することで、今までと違う成長した自分に気づいていただけると思います。
ファシリテーターを努めていただく方々は、確実にソフトスキルが成長します。大変かもしれませんが、大変さに見合った成長を実感できると思います。